失踪してしまった債権者

失踪してしまった債権者-2件

失踪してしまった債権者-2件 

昨年、いわゆる「といち」「とさん」といわれる債権者が、回収しきれなくなっって当事務所に相談に来た。一千万円の貸し倒れである。

お金を貸してやったがその借主がほかの「とはち」のようなところに借入れをし監禁されてしまったので、もし何かあったら自分が回収できなくなるのでさらに身柄を助け出すために自分が借りて「とはち」に 貸したというのである。その業者は雇われの身であったが、はれて独り立ちをしたばかりであった。しかし、今までお世話になった親方には3百万円ほどの未回収のお金があったのと、自分のしでかしたことから裁判沙汰になったことがあって、裁判費用もなく当事務所がおがみたおされて裁判の弁護に立ったのであったが、当の債権者は姿をくらましてしまった。親方の社長はかんかんである。当事務所だってボランティアである。裁判は当然負けた。社長が300万円ほど支払うことになる。当事務所は、ここで本当の依頼者も姿を消してしまっているので辞任した。

 

昨年暮れ、債権者はすべて「とご」「とろく」「とはち」といった債権者からの借入れがふくらみ困ったといって相談に来た親子が居た。他の弁護士にも相談にいったらしいのであるが「破産」といわれたそうだ。しかし、30代半ばで300万円以下の破産よりも、もう一歩頑張れば破産せずともと思い、任意整理として計画を立てた。しかし、依頼者からはお金が入ってこない。当事務所も、ボランティアではないので、せめて通信費ほどの入金は頂きたいのであるが2ヶ月たっても六千円の入金だけだったので、いよいよ辞任か破産かと言う問題が持ち上がった。その結果六万円の入金が確認できた。債権者もかわいそうなので早速この入金額を按分に割り振って提案してみると、すでに一軒の業者は職業安定所に通っているという。貸し倒れが多くとてもやってられないというのである。新しく貸金業はやらないのかと聞いてみると「こりごりだ」といわれて気の毒であった。社会不安は深刻である。


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