|
消費者金融-無責任な解決
(記:2000年11月29日)
「金」「銭」が余るほどあると人間は贅沢になる。そして働かなくなったり、賭博に興じて身を危うくしたり、酒や女に明け暮れてしまう傾向がある。反対に金が無いと何にも出来ない。本を買うにも……食品を買うにも……旅行するにも……金は天下の王様で金で買えないものはない、とは言い過ぎだが、それほど重要なものである。
その金を貸す商売が貸金業者だ。有り難い存在である。金を借りるには大変な思いで担保となる大切な品物を揃えて提供し、見返りに品物の市場価格に相応ずる金を貸して貰えるのが昔の金貸業者であった。今は百万円以下なら無担保で銀行取引が停止されていても融資を受けている。それだけに金融業者様々である。金が無いときに融資して貰えれば、息が絶える前に酸素を吸入して貰ったことと同様に有り難い。これで遅れていた支払も出来る。食品も買える。顔の立つ仕事も継続出来ることになり有り難い。銀行は確実な担保をとった上で信用が無ければ貸してくれない。借りた金銭は期日までには何とか返済しなければならないが、借りたときには返済のことは忘れてただ有り難く思っている。時の経過によって支払時期となっても返せない。返済する目処もないのでどうして良いのか分からない。現代のように不景気で周囲の者も皆金に困っているときには尚更である。特に金融業者が高金利を課しているから支払時期までには元金の数倍近くまで高額な支払をせねばならなくなっている。法律は利息制限法・貸金業規制法・出資の受け入れ預り金及び金利の取り締まりに関する法律など金銭貸借に関する貸主と借主のもつれをなくし、公正な貸借関係が成立するよう配慮している。弁護士も法の精神に乗っ取り、公平と公正を目指して債務者を応援したり貸主の取り立て行為を助けたりして、なんとか平穏なる貸借関係とそのトラブルの解消に向けて努力している。山梨県内の富士山の麓にある山林では、今年も五〇数名が自殺している。そのうち経済的破綻で自殺への道を選んだ人も多いという。中小零細企業では、破産したといっても妻子や家族には債権者が付きまとう。事業主が生きていたとしても妻子を守ってやることもできない。それなら一思いに死をと決断することも理解できる。
しかし、社会関係をそのまま放置した自殺は、人間として他に迷惑をかけたまま行方が分からなくなるので、総合的にみれば無責任である。金銭を借りたままの人もあるだろう。多重債務者ならば尚更である。人間として生命を営んだ以上何を我慢しても金銭的問題は先ず解決してから生き方を考えることが重要である。 |