みなし弁済主張 (記:平成12年7月31日)
債務整理業に新たな敵現る
「鯨の尻尾」が太平洋を覆い尽くし、夏真っ盛りとなった今日この頃、「貸金請求事件」と供に、当事務所の債務整理業に大きく立ちはだかるのが「消費者金融のみなし弁済の主張」である。和解提案の内容に少しでも不満があれば二言目には「貸金業法43条・みなし弁済を…」と、最近は特に氾濫して主張する業者が増えてきた。
貸し金業として登録している業者のみが主張できる「みなし弁済」とは、法定利息(18%)を超える違法な利息を有効な利息としてみなす事としてて、「貸金業規正法43条」で定めている。つまりは、債務者本人が違法な利息と納得したうえで借りて返済していたので、弁護士が介入し過去の取引の経過を法定利息で計算をしても認めず、債権者の主張する、違法な利息での残額を請求するという事である。
このような主張をする業者が増えたのは、今年六月の「出資法 貸金業規制法」の改正に伴ない、将来的に利益が減る事を考えた債権者は、少しでも利益を得るために手っ取り早い手段として弁護士の介入している債務者の和解をこの「みなし弁済」で業者が有利になるように解決しようとしているのが少なからず影響しているものと思われる。
そもそも貸金業規制法は、借主(債務者)の利益の保護を図る目的であるから、利息の制限を超える金利を有効とするには、貸付において厳格な手続きを踏んだのかという事が大事になってくる。
あくまでも利息制限法に無効な弁済を例外的に有効な弁済とみなすとして特典を与えたものですから、それを獲得するには厳しい基準をクリアしなければならない。しかもこのクリアするハードルの一つに「任意(自ら進んで)」に本人が不当な金利とわかっていて返済したのかという心の中を審議する問題は、数々の判例にある通り、立証は難しい。しかも交付書面云々に関しても一見して「43条(みなし弁済)」却下の書面が通常である。
各々の業者が、みなし弁済を主張するのは自由ですが、私はそれに立ち向かう方針であり、みなし弁済却下を強く主張します。